生産性が2倍に!
DXに取り組み「売る」と「作る」の効率化に成功
株式会社 LibWork瀬口 力 代表取締役社長
熊本県山鹿市に本社を置くLib Work様は、熊本県を中心に福岡県や佐賀県、大分県などで住宅事業を展開されています。
現在の瀬口力社長が会社を継いで以来、独自のビジネスモデルを次々と具現化されています。
今回は、住生活産業総合情報誌「ハウジングトリビューン」で紹介されたKizukuの事例をご紹介致します。
インサイドセールスによる追客活動を徹底
瀬口社長は、「私が二代目として社長に就任した際に、一般的な家づくりの流れを勉強するなかで、自動車で例えるならT型フォードが商品化された頃のようだと感じました」と、1999年に社長就任した当時のことを振り返る。
瀬口社長が打ち出した業務改革のひとつが、Webマーケティングを活用した集客と追客。現在、同社は複数のホームページを運用している。それぞれのホームページは、土地探しや平屋住宅、注文住宅といったテーマを設定しており、住まいづくりのニーズに応じてWebを活用した集客が図れるようになっている。
ホームページへ誘導するためのSEO対策や広告戦略などにも注力しているという。ただし多くの住宅事業者が苦労するのは、Webにより集客した後の追客活動だ。


長年の集客ノウハウで受注が伸びている
Lib Workでは、Webでの集客の次のステップとして、インサイドセールスを実施している。インサイドセールスとは、内勤で電話やメールなどを活用して営業を行うこと。同社では展示場の来場や商談のアポイントメントを取得することを目的としたインサイドセールスを徹底しているのだ。しかも専任者が実施しており、商談のアポイントが取得できると、その後は営業スタッフが引き継いでいく。つまり、Webでの集客からオフラインでの商談の間を専任者によるインサイトセールスでつなごうというわけだ。こうした取り組みが奏功し、Webで集客した見込み客の約50%が展示場に来場し、約30%がアポイント取得に至るという。
YouTubeでOB顧客宅を訪問する動画もアップしており、この動画からの集客も増えているという。
「Webマーケティングに基づく集客活動などのノウハウを長年かけて蓄積してきたおかげで、コロナ禍のなかでも受注が伸びています」(瀬口社長)。
導入後の効果・成果分業化+DXで生産効率を2倍に
「売る」ことだけでなく、「作る」部分での改革も実践している。具体的には、現場監督を御用聞き的な役割ではなく、施工品質をチェックするという本来の役割に集中できる状況をつくり上げたのだ。
まず建築工程を①基礎工事の完了まで、②上棟まで、③木工事完了まで、④引き渡しまで、という4つの工程に分けて、それぞれの工程ごとに内勤のスタッフを配置した。それぞれの工程のスタッフは施工業者の手配や工程の管理などを行う。これによって、社内の現場監督同士が協力業者を取り合うという事態を回避できるだけでなく、効率性も向上するという。現在は7名のスタッフがこの役割を担っているが、多い時には同時に20~30件を担当している。


その一方で現場監督は、定期的に現場に行き、施工品質をチェックしていく。同社では第三者による現場検査や瑕疵保険のための現場検査なども行っており、徹底的に施工品質のバラツキを無くそうとしている。
こうした業務改革と同時並行でDXにも取り組んでいる。コムテックスの現場コミュニケーションアプリ
「Kizuku」を導入し、現場の進捗状況の見える化に取り組んだ。これによって、工程ごとの担当者や現場監督などが進捗状況を確認できるだけでなく、問題があった場合の対応もスムーズになったそうだ。また、協力業者同士がKizukuのチャット機能を活用してコミュニケーションをとるようになったことで、工程ごとの担当者の負荷が減った。Kizukuでは、スタンプなどを多用することで直感的にコミュニケーションをよることができ、今では70 歳代の職人でも問題なく使いこなしているという。
さらに同社では、Kizukuに関する協力業者からの質問などに対応する専任者も配置している。瀬口社長は、Kizukuの導入と業務改革によって、「以前と比べると生産性は2倍ほど向上しているのではないか」と語っており、住宅事業者によるDXの可能性を証明している。
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導入前の課題
熊本・大分地震があり復興の時期だった
- 現場で作業いただく職人さん達に大きく負担がかからない事
- 何か良い現場管理の仕組みがないか探していた
- 現場管理においては、監督と業者様が双方向のやりとりが大切と考えていた
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選んだ理由
監督と業者様の双方向のやりとり、まさにソレができる!
- 監督を介さずとも現場の職人様同士でやりとりができる
- Kizukuは工程と関連付けて使えるので総合的にも良いと思った
- セキュリティについても配慮がなされていた点
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導入後の成果・効果
片道3時間かかる現場もあったが、今はKizukuで状況確認できる
- 生産性は2倍ほど向上している
- 工程ごとの担当者や現場監督などが進捗状況を確認できる
- 協力業者同士がコミュニケーションをとるため、工程担当者の負荷が減った
Kizukuの導入で生産性が2倍ほど向上しているのではないか
代表取締役社長 瀬口力 様
分業化とDX、Kizukuにより生産効率を2倍に向上。
今後のDX、Kizukuの可能性が広がっている。